ディジュリドゥ演奏 ― 呼吸 (bounce breathing)

息抜きにイダキ演奏の呼吸法(bounce breathing)についての英語の解説ページを訳してみました。 舌の動きについては解説がけっこうあるけど、呼吸法や腹の使い方についてはなかなか日本語のページで解説は少ないです。 舌の動きと鼻からでの呼吸を映像化した…

傷を背負うということ

自ら傷つき、そして人を傷つける。 傷の連鎖は果てしがない。 刻印された傷。その傷とともに生き続ける。 決して癒されることのない傷。 刻み込まれたその傷が、また他者をも傷つける。 受けた傷。理不尽な傷。 わけもわからずその傷を背負い、生き続けなけ…

『差別感情の哲学』

『差別感情の哲学』中島義道 (2009年 講談社)差別感情の哲学作者: 中島義道出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/05/15メディア: 単行本 クリック: 77回この商品を含むブログ (21件) を見る 罪のない冗談の中に、何気ない誇りの中に、純粋な向上心の中に、…

施設的なもの

昨日、おとついと、かなり疲れていたので、気持ちの赴くままに文章を書いてしまっている。かなり激しい口調できわめて批判的だけど、もちろん相手側(施設側)の言い分もあろう。ただ、施設内で行われていることは、やはりぼくが地域で見慣れている光景とあ…

「社会人としての常識」

昨晩は、昨日も書いたとおり、ある知的障害者と大もめ。怒声をかなり浴びたため、あまり寝つけず5時前に目が覚める。今日は、朝早くから、とある施設入所者のガイヘル。神戸に日帰り旅行。ただの日帰り旅行だが、施設とこれも大もめ。これを許可するだけでも…

障害者差別

やはり障害者差別の本質は、施設にあるのだと思う。町でいろんなトラブルが起こる。けれどもそれらはすべて人前で起こる。だから、衆目にさらされることで、社会に何らかの動揺をもたらしうる。けれども、施設内で起こることは、たとえ職員のネグレクトによ…

ディジュ爽快

最近なんかだいぶ疲れていました。 ケア疲れ、という感じ。ケア労働疲れ、というよりも、ケア疲れ、という感じだなぁ。仕事として、というよりも、ケアが仕事として成り立つ以前の、元ケア(Ur-sorge?)の部分で何かやられた感じがする。それでも今日は久し…

GW中の発表会

これ↓、かりん燈ブログに書いた記事です。 え〜、たくちゃんこと渡邉琢がゴールデンウィーク中に二つ発表(報告)をします。一つは5月3日京大時計台前のくびくびカフェで 「たくちゃんのディジュリドゥ発表会&トークライブ(20:00〜21:00)」 http://exta…

かりん燈特別企画in 東京 トークセッション 「介助者たちは、どう生きていくのか?」

東京でかりん燈の企画します。重要な企画なので、ここにも企画案内を貼り付けておきます。よろしくお願いします。 かりん燈特別企画(LLCてくてく協賛) 介助者の生き方・働き方を考える集い in 東京 トークセッション 「介助者たちは、どう生きていく…

『ベーシックインカム入門』(山森亮)と『新しい貧困』(ジグムント・バウマン)

ベーシック・インカム入門 (光文社新書)作者: 山森亮出版社/メーカー: 光文社発売日: 2009/02/17メディア: 新書購入: 24人 クリック: 276回この商品を含むブログ (128件) を見る先日の2月22日に、 「このままでいいの?〜障害者の所得保障 ―障害者の地域生活…

所得保障が十分だと働かなくなるのか?

22日(日)のシンポでコーディネーターを務めていたのだけど、パネリストへのこんな質問があった。「やっぱり所得保障が十分だと、働かなくなると思う。労働力の確保はどうしたらいいのでしょう?」これはいわゆる「労働インセンティブ」の問題だけど、この…

シンポおわり

昨日、シンポおわりました。内容としては、なかなかまとまりのよいものだったようです。残念ながら、ぼくも司会で参加したのですが、風邪でちょっと朦朧としており、眼鏡外して街に出た感じで、記憶もあいまい、個人的にはだいぶ物足りなさが残っています。…

明日はシンポ/単価上がるよん♪

明日はシンポジウム。DPI議長の三澤さんら、豪華メンバーです。 ぼくもコーディネーターの一人として参加します。詳細は→ http://blogs.dion.ne.jp/karintoupossible/archives/8032040.html しかし数日前から風邪で寝込み、一日23時間布団の中にいたので…

「介助なんて、つまんない仕事だよ」

「介助なんて、つまんない仕事だよ」少々誤解を招く表現ですが、イデオロギー暴露の言葉として聞いてね。と前置きしつつ、最近ちょっと疲れ気味。エンプティがつぶれた後遺症かな。最近の仕事。ピープルファーストの活動が、かなりぎっしり、密度濃い。それ…

empty「エンプティ」

emptyエンプティ京都、先斗町歌舞練場前にあるバー「エンプティ」が今夜で店を閉めることになった。一か月に一度、いや、二週間に一度は、明け方4時頃まで飲み、よた話をし、そしてうとうと眠りこけそうになるところを起こされ、自転車にふらふら乗りながら…

丸山真男引用集3

「闇斎学と闇斎学派」より正統の思考パターンを論じた個所より引用。「反対の一致」、「矛盾の弁証法的統一」など京都学派を思い出させる表現に少々ドキッとさせられるが、さらに「正統の〈生々とした〉保持は、紙一重の差で異端に踏み込む「観念の冒険」を…

丸山真男引用集2

「闇斎学と闇斎学派」の末尾近くより引用を二つ。(正統の思考パターンをめぐる引用は次回)以下、最初の引用は、前回ブログに掲載した引用の後半部に対応。1945年8月の「聖断」以降の日本人のずるずるべったりの「成長」は、まさしく(正統根拠不問・不在の…

丸山真男引用集1

はじめの4つの引用は、丸山の精神をよくあらわすもの。ここで丸山は福沢や内村について語っているが、実は福沢等にみられる矛盾したものの結合は、丸山の精神のうちじたいにもあった。近代と保守は丸山の精神の両極を構成しているのであって、外から見れば…

ほんやら洞通信…

「はたして八文字屋の店主に「それ」があるやなきや。それは読者諸氏の判断に委ねる。」 ほんやら洞通信への寄稿文を書くためにその準備作業として丸山真男を継続的に読書していることが最近の心ひそかな日々のレッスンであり、また心のなぐさめ、というか趣…

「ピープルの人たちに聞いてきてね。」

「お父さん・お母さんが死んだあと、Tちゃんどうやって生きていくのかピープルの人たちに聞いてきてね。」先週末にピープルの年末交流会があり、そこに来たぼくがよく介助に入っている少年がこんなことを親から言われてきたそうだ。なんというのか、障害者…

『良い支援? 知的障害/自閉の人たちの自立生活と支援』 

良い支援?―知的障害/自閉の人たちの自立生活と支援作者: 寺本晃久,末永弘,岩橋誠治,岡部耕典出版社/メーカー: 生活書院発売日: 2008/11/01メディア: 単行本購入: 10人 クリック: 116回この商品を含むブログ (7件) を見る 3年ほど前になるのか、JILの総会…

天皇制の「呪力からの解放」(丸山真男の「良心」論)

丸山真男の「闇斎と闇斎学派」を再読。 闇斎って誰?からはじまり、かつ闇斎の弟子の佐藤直方や浅見ケイサイ、さらに彼らの弟子の稲葉ウサイや若林強斎など、まったく知らぬ存ぜぬの人々が出てきて、何が何やら分らぬままに、一週間ほど前、第一回の読書を終…

障害者がいっぱい

(数時間前のmixi日記の転載っす)今日は雨の中のガイヘル。 京大の学園祭へ。 屋台など、野外企画がもりだくさんだけど、屋根のあるところがない。 片手で傘をさし、片手で車いすを押す姿勢をとり続けていたので、少々疲れた。 企画は楽しかった。 大学の演…

社会モデルヘルパー

ヘルパーという職種が、やはり世間ではあまりにも医療業界の底辺労働者として位置付けられている印象が強く、またほとんどの労組にしても、医療系に組み込まれているという事情もあり、ヘルパーを看護師の下位に位置づけ、医療の組織を前提としたうえでの待…

施設

財務省にいってきた。 財務省の障害福祉サービス担当の主査は障害者問題について何も知らなかった。 新聞報道以上は知らなかっただろう。 だから、障害者がどこでどうやって生きているかなんて何も知らないのだろう。 イメージだけだろう。 そんななかで、数…

生活実態をめぐる争い

今日もまた施設管理者とけんか。 施設入所者の外出支援で、施設に帰る時間が遅くなったことで、そのへんは早めに帰るよう介助者として働きかけないのですか、長時間の外出は危険だという彼の身体状況わかってないのですか、と。 とくに、その彼が一ヶ月前入…

障害者権利条約

全然詳しくないのですが。。。今日は大阪で障害者権利条約に関する集会があった。もとは関西集会にする予定だったけど、まとめるのが大変で、大阪集会になった模様。韓国DPIの前会長が来ていた。 障害者権利条約に関する国連の会議のときに韓国代表となっ…

活動補助人=介助者

韓国では、介助者のことを活動補助人というのだそうだ。 いちおう漢字のある国なので、そのまま「活動補助人」と書く。これから、立岩さんとともに「活動補助人」の名前をちょっと普及させようかな、なんて思ったりもする。なんかよくない?障害者の主体性が…

崩壊の内在的な必然性

「いかなる盤石のような体制もそれ自身に崩壊の内在的な必然性をもつことを実証することは大げさにいえば魂の救いであった」 これは、丸山真男が戦時中軍隊召集日の直前に書いた論文を、戦後ふりかえって評した言葉。 徳川という盤石の体制が、それ自身のう…

対称性の自発的破れ

「対称性は破れる運命にある」 Synmetries are destined to be broken. ノーベル賞をとった南部さんは2、3年前日本の知り合いの結婚祝いにこんな言葉を贈ったようだ。 「対称性の自発的破れ」とは「素粒子の世界でも対称性が自然に破たんするケースがあり…