傷を背負うということ

自ら傷つき、そして人を傷つける。
傷の連鎖は果てしがない。
刻印された傷。その傷とともに生き続ける。
決して癒されることのない傷。
刻み込まれたその傷が、また他者をも傷つける。
受けた傷。理不尽な傷。
わけもわからずその傷を背負い、生き続けなければならない。
その傷が、また人を傷つけ続ける。
逃れられない傷の連鎖。
その連鎖に足を踏み入れるものもまた、理不尽な、不合理な傷を背負いこまねばならない。
わけはわかっているのかもしれない。
けれど、傷はわたしたちを捉えて離さない。
傷は絶えずわたしたちに襲いかかり、わたしたちをその激流に巻き込んでくる。
そこからわたしたちは逃れられない。
答えのない、この世界。
なぜかくあるままに生きねばならないのか。
なぜかくあるのか。
傷を背負いながら生きる…